この旅行の間、「ニュージーランドを知るための63章」(明石書店)という本を読んでいた。
ニュージーランドを知るために気楽に読める本はそんなに多く発行されておらず、2008年に発行されたこの本はちょっと古いがニュージーランドを概観するにはよい本だった。
(4年前にニュージーランドを旅したときにも何らかの本を読んではいたが、あまり記憶に残っておらず、新鮮な気持ちでこの本を読むことができた。笑)


この本を読んで印象に残ったことをいくつか。


◆若い国
ニュージーランドがオランダ人探検家タスマンによって発見されたのは1642年だが、最初の計画的な移民船が最初にウェリントンに到着したのは1840年のこと。
第一次産業革命後のイギリスで苦しい生活に喘ぐ者たちが移民の募集に応じて新天地を求めたわけだが、当時は船で120日間もかかったそうで、かなり過酷な船旅だったようだ。
到着しても住む家もないわけで、彼らの最初の仕事は自分たちが住む家を建てることだった。
当時からまだ200年もたっていないわけで、本当に若い国である。


◆牧場
ニュージーランドのイメージは羊が群れをなしている牧場だが、これは移民たちが原生林を開墾して作り上げたもの。
もともと国土の70%が原生林だったが、今では20%しか残っていない。
ニュージーランドは放牧で羊や牛を飼うのでかなりの広さが必要。
1ha(3000坪)で買えるのは羊だと7頭、牛だと1頭。
ウチの畑(300坪)で羊を飼いたいとは思うが、広さ的に無理なようである。


◆多民族国家
欧州系が約70%、マオリ系(原住民)が約15%、その他アジア系等が15%。
人口の3分の1が集中するオークランドでは有色人種が半分を超える。
以前は移民をかなり受け入れていたが、最近は移民規制が厳しくなっている。


◆イギリスからの脱却
もともとはイギリスの植民地で今なおイギリス連邦の一員だが、依存度はだいぶ下がってきた。
きっかけはイギリスのEC加盟(1973年)で、1940年にはイギリス向け輸出は88%だったのが、1999年には6%となった。
以前はイギリスのような福祉国家であったが、財政悪化から行政改革によって民営化、規制緩和を進め、現在では財政収支はほぼ均衡している。
ネットで調べたところ、2014年の国家債務残高のGDP比は約35%。ちなみに日本は約250%。
ニュージーランドは健全財政の国である。


実際に旅して感じたことはまた今度。


今日は近くのゴルフ場(コロマンデルゴルフクラブ)でプレー。

といっても公園で散歩をするような気楽な雰囲気で、他のプレーヤーはちらほら見かける程度。

夕焼けもきれいだった。